根来塗池ノ上辰山展 2日~近鉄百貨店で

根来寺根来塗の室町時代の技法を復興した池ノ上辰山(しんざん)さんの展覧会が、1月2日から9日まで和歌山市友田町の近鉄百貨店和歌山店5階の画廊で開かれる。

根来寺根来塗は、1585年に豊臣秀吉の紀州根来攻めによって跡形もなく焼けてしまったといい、失われた室町時代の技法を、辰山さんと根来塗の権威である河田貞氏が共に探求し、復興させた。

展覧会では、辰山さんと弟子の池上和慶さん、松江那津子さんの作品が並び、根来塗を代表する伝統的な木のとっくり「瓶子(へいし)」や、室町時代の技法で作られた箸、椿皿、豆子(ずつ)、角切折敷など約600点を紹介する。自ら植樹し育てた漆の木から樹液を採取した根来産の漆を用いた作品が並ぶ他、辰山さんの作品で半年、2年、12年間と、使用したわんも見ることができる。

午前10~午後6時半(最終日は3時)。期間中、辰山さんが在廊。問い合わせは根来塗曙山会(℡0736・62・3557)。

伝統的な木のとっくり「根来寺瓶子」(根来塗曙山会提供)

伝統的な木のとっくり「根来寺瓶子」(根来塗曙山会提供)