南方熊楠と牧野富太郎 白浜でゼミナール
第14回南方熊楠ゼミナール(同実行委員会主催)が2月10日午後1時半~3時半、和歌山県白浜町の南紀白浜マリオットホテルで開かれる。「南方熊楠と牧野富太郎 二人の植物学」をテーマに、植物学に大きな足跡を残し、接点もあった2人について、講演やパネルディスカッションを通して学ぶ。
東京都立大学の村上哲明教授が「牧野富太郎が収集した植物標本と南方熊楠から種同定を依頼された植物標本」をテーマに基調講演し、続くパネルディスカッションでは、パネリストの土永知子さん(南方熊楠顕彰館学術研究員)が「南方熊楠の維管束植物標本」、志村真幸さん(南方熊楠顕彰会理事、龍谷大学研究員)が「南方熊楠と牧野富太郎―エコロジーと分類学の距離感」をテーマに語る。
参加無料、申し込みが必要。定員先着250人。申し込みはこちらで受け付ける。問い合わせは南方熊楠記念館内の同実行委員会事務局(℡0739・42・2872(木曜休館、午前9時~午後4時)。
基調講演講師、パネリストのプロフィルは次の通り。
【村上哲明】1959年、兵庫県宝塚市生まれ。東京大学理学部植物学科卒、同大学院理学系研究科博士課程修了。同理学部助手、京都大学大学院理学研究科助教授を経て現職、牧野標本館管理責任者。日本植物分類学会会長。著書に『生物学事典』『植物の進化』(分担執筆)など。
【土永知子】60年、三重県生まれ。奈良女子大学大学院理学研究科博士課程中退。県立高校生物教諭を退職後、南方熊楠記念館学術スタッフを経て2021年から現職。天神崎の自然を大切にする会代表理事。1987年から南方熊楠の植物標本の調査に従事している。
【志村真幸】77年、神奈川県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。「南方熊楠のロンドン」(慶應義塾大学出版会、2020年)でサントリー学芸賞受賞。著書に『熊楠と幽霊』『絶滅したオオカミの物語』『未完の天才 南方熊楠』など。