オー・ヘンリーの小説題材に 演劇大学が公演
学生や社会人らが参加する「和歌山演劇大学」は、オー・ヘンリーの短編小説3作品をまとめた公演「ペーパーバック・ストーリーズ」を2月9、10の両日、和歌山市七番丁の和歌山城ホール大ホールで行う。コロナ禍では朗読劇のスタイルで実施し、演劇公演は3年ぶりとなる。主催は市文化スポーツ振興財団。
同団体は和歌山の演劇文化レベル向上を目的に、2007年に発足。芝居の経験や年齢に関係なく学べる場で、文学座の加納朋之さんと青年劇場の佐藤尚子さんから直接指導を受けている。参加しているのは学生、社会人、アマチュア劇団員たち。
ペーパーバックとはしっかりした表紙もカバーもなく、安価な紙に印刷されているが、読みやすく誰にでも親しめる本。その中からアメリカの作家オー・ヘンリーの3作を上演。
恋心を抱く男性に内緒でパンにバターを塗るが、それがとんでもないことに発展する『魔女のパン』、大富豪の叔父の遺産相続人となった男が千ドルをどう使うかを描く『ワン・サウザンド・ダラーズ』、日本ではなじみ深い『最後の一葉』を中学生から76歳の27人が演じる。
メンバーを指導する佐藤さんは「やっと演劇公演ができて喜んでいる。小説を芝居にするとどうなるのか、違った良さを見て演劇の力を感じてほしい」と話している。
料金は前売り一般1000円、小・中・高生500円(当日200円増)。未就学児無料。
チケットの予約、問い合わせは和歌山城ホール(℡073・432・1212)。