「なぜ?」大切に 島ものづくり塾が卒塾式

実験などを通じ、小学生に科学の楽しさを伝える「島ものづくり塾」の本年度の低学年クラスの卒塾式が4日、和歌山市本町のフォルテワジマであり、約30人が卒塾証を受け取った。

未来の科学技術の進歩を担う人材育成を目的に、公益財団法人「島財団」が主催し、2019年にスタート。低学年・高学年の2クラスを開設し、昨年の8月以降、大気圧と浮力、水と空気、電気などをテーマに、計6回の講義で創意工夫の体験を重ねてきた。

式では、財団の設立者で、㈱島精機製作所(同市坂田)の名誉会長でもある島正博さんがあいさつに立ち、自身が大切にする「愛・氣・創造」という言葉を送り、「『どうしたら相手に喜んでもらえるのかな』という気持ちを持つこと、いつも『なぜかな?』と考えることが大切」とメッセージを伝えた。

大江嘉幸理事長が「よく頑張りましたね」と一人ひとりに卒塾証を手渡して祝福。レゴブロックの組み立てなど、ものづくりが大好きだという貴志南小学校3年生の酒井太陽さん(9)は「プログラミングの講義で、ロボットを動かすのが楽しかった」と笑顔で話していた。

高学年クラスの卒塾式は18日に実施。2024年度の募集は5月中旬から行う予定という。

大江理事長㊧から卒塾証を受け取る塾生

大江理事長㊧から卒塾証を受け取る塾生