6~94歳力作 野崎地区ぬり絵コンテスト

地域の幅広い世代に楽しんでほしいと、和歌山市の野崎地区社会福祉協議会が実施する「新春ぬり絵を楽しもうコンテスト」の入賞者が決まり、10日に同地区自治会館で表彰式があった。

年末年始を家族で楽しく過ごしてほしいと昨年から始めた取り組み。12月中旬から募集を開始。参加者は初詣、竜、お正月など新年にちなんだ九つの絵から一つを選び、絵の具や色鉛筆で仕上げた。6歳から94歳まで180作品を超える応募があり、同協議会、老人クラブなど6団体が審査した。

表彰式には約30人が出席。最優秀賞と、65歳以上のシニア、16歳から64歳の一般、幼稚園から中学生の学童の各部門で優秀賞と入賞が発表され、同地区連合自治会の市川栄治会長らが表彰状と記念品を贈った。

最優秀賞の谷年子さん(73)は日本画などに使用する顔彩で色鮮やかな竜を表現した。絵手紙が趣味という谷さんは「ウロコの一つひとつ赤、黄、黒などで色を変えて勇ましくなるよう塗った。ものすごくうれしい」と笑顔。

学童部門の優秀賞は中学2年の庄司琴美さん(14)と、小学3年の横崎陽一さん(9)。庄司さんは炎で周りを明るくするよう工夫した躍動感ある竜、横崎さんは風景に影をつけ、色の濃淡を出した奥行きを感じさせるお正月の風景にした。

シニア部門特別賞に輝いた長野美惠子さん(91)は、着物姿の女性が初詣をする絵をカラフルに仕上げた。色鉛筆で毎日少しずつ塗り、遠近感を表現。テレビの時代劇で着物の色を見て研究し、3週間没頭し作り上げたという。

同協議会の不野和哉会長は「皆さんは昨年より上達していて審査に苦労した。3世代が楽しめる新春の恒例行事として毎年続けていきたい」と話していた。

最優秀賞の谷年子さん

最優秀賞の谷年子さん