和歌山大莫小 ニットの魅力発信へ第7弾

和歌山ニット工業組合青年部とモノ&ファッション誌「Begin」による県産ニットの魅力発信プロジェクト「和歌山大莫小(だいばくしょう)」の第7弾となる新製品が4月ごろに発売される。今回は、参画するニット事業者10社が県内外の繊維、染物などの企業を選んでタッグを組み、コラボレーションで製作したTシャツをラインアップ。岸本周平知事にもPRの協力を求め、Beginによるインタビューの取材も行われた。

和歌山大莫小は、コロナ禍で社会が元気を失っていた2021年にスタート。ニットの古い呼び名「莫大小(メリヤス)」の文字順を入れ替え、着るユーザーも作り手も皆が笑顔になれるようにと希望を込めたブランド名になっている。

デザインや形は同じで、各社の素材や編み方などの違いによって、多彩なバリエーションを楽しめるのがブランドの特徴の一つ。今回の新商品では、コラボした各社の得意とする技術を組み合わせて機能性を追求しており、牛乳パックの再生紙を含む和紙の糸を使うなど、ユニークな製品もある。

岸本知事へのインタビューはBeginの本田純一デジタル部編集長が行い、和歌山大莫小代表の田中大幹さん(豊染工㈱専務)、同発起人の風神昌哉さん(風神莫大小㈱社長)らが同席した。

岸本知事は「和歌山大莫小というブランディングをしたことに感動を覚えます」と取り組みを賞賛。国内にとどまらず、世界への発信にも力を入れていることを聞くと、「(日本よりも)世界から発信した方がいい。県庁も応援しますよ」と後押しし、大阪・関西万博でのPRも話題となった。

企業のタッグによる今回の製品や、Tシャツに交換できるタグを組み合わせて楽しむ「TAG―T」にちなみ、和歌山がタッグを組んだら面白い相手はどこだと思うかとの質問には、岸本知事が「三重、奈良とタッグを組んで、紀伊半島で独立を目指したい」と大胆な答えを返し、一同は〝大爆笑〟となった。

新商品は販売サイト「Beginマーケット」で発売する他、ポップアップストアも各地に展開する予定。岸本知事のインタビュー記事は、Begin公式サイト、和歌山大莫小の特設サイトで3月下旬ごろに掲載し、その後、同誌にも掲載となる。

田中代表は「和歌山ニットを世界に向けて発信し、認められることを目標にしている。万博でも広めていきたい」と意気込みを話した。

 

製品を試着する岸本知事㊧と和歌山大莫小の皆さん