福祉支援のDWAT 県チームが金沢市へ
能登半島地震被災地の避難所を支援するため、和歌山県は災害派遣福祉チーム(DWAT)を石川県金沢市に派遣した。16日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で出発式が行われた。
DWATは、大規模災害の発生時に、避難所などで特別の配慮を必要とする高齢者、障害児者、妊産婦、乳幼児などへの支援を行うため、介護士や保育士、理学療法士をはじめ福祉の専門職などで編成するチーム。和歌山県では今月9日に発足したばかりで、初任務となる。
今回の支援は、石川県の要請を受けた災害福祉支援ネットワーク中央センター(全国社会福祉協議会)の調整により決定。1チーム3人の4班が17日から4月1日にかけて4日間ずつ活動し、県職員1人、県社会福祉協議会職員1人も派遣する。
活動場所は、ホテルなどの2次避難所に入るまで一時的に被災者を受け入れる「1・5次避難所」となっている金沢市のいしかわ総合スポーツセンター。14日時点で約180人の避難者がおり、要配慮者を状態などに応じて分け(スクリーニング)、必要なサービスなどを明確にし(アセスメント)、福祉ニーズの把握などを行う。要請があれば、第5班以降も順次派遣する。
出発式では、岸本周平知事が「和歌山県はこれまでDWATをつくれなかったが、関係の皆さんのご厚意でつくることができ、感謝している。介護・福祉関係のノウハウを持っておられる皆さんなので、自信を持ってお送りしたい」とあいさつ。
派遣チームを代表して、和歌山市で介護福祉事業を手掛ける島由佳子さん(㈲ViVifala島ゆかこ代表取締役)は「和歌山県DWATとして被災地に赴くことを誇りに思う。被災地が一日も早く復旧復興し、皆さんが笑顔になれるよう、チームで力を合わせて頑張ってくる」と決意を話した。