同期のつながりを 商工会議所で合同入社式

地元就職者の門出を地域全体で祝福しようと、和歌山市と海南市の商工会議所で2日、「新入社員合同入社式」が行われ、県内中小企業に就職した新社会人らが会社の枠を超えた〝同期〟として、共に社会人としての第一歩を踏み出した。


和歌山商工会議所では22事業所の新入社員47人が出席した。竹田純久会頭が「皆さんは、企業の枠を超えて共に挑戦し続ける仲間。失敗を恐れず、何事にも果敢にチャレンジしてください」と激励。尾花正啓市長が「同期のつながりを大切に、夢に向かって成長し、企業・地域に貢献していただきたい」と祝辞を述べた。

新入社員を代表して、太陽シールパック㈱の大西希来さん(18)が「会社の発展に尽力し、地域に貢献できる社会人に成長していきたい」と宣誓した。

㈱和歌山新報社の津村周代表取締役社長が「仕事は人生で一番長い時間。それをしんどいと思うか、経験値と見て楽しむか。しんどいことを乗り越え、楽しんで働いてほしい」とエールを送った。

㈱紀の州コンサルティングの濱田智司さんによるビジネスマナー講座も行われた。新入社員らは記念品として贈呈された、地元の皮革産業の職人が手作りした革の名刺入れを使い、名刺交換のマナーなどを学んだ。

参加した菱岡工業㈱の川端美結さん(22)は「たくさんの同年代の新入社員がいて心強い。会社は違っても、一緒に頑張っていきたい」、水城会計事務所の大場悠生さん(22)は「事務所のこれからを担い、会社の名前を背負って恥ずかしくない人材になりたい」と話した。

宣誓する大西さん(和歌山商工会議所)

宣誓する大西さん(和歌山商工会議所)


海南商工会議所の式には海南市内12事業所から33人が参加した。会社は違っても同じ市内の事業所で働く新入社員同士が交流し、社外同期をつくることで仲間意識を育て、早期離職や孤独対策につなげようと3年前から行われている。式では、小久保好章会頭が「きょうの感動を胸に、地域経済を支える気概と誇りを持って仕事に励み、夢に向かって突き進んでいってください」とあいさつ。

神出政巳市長は、「これから人生で最も大切な働く場所に海南市を選ばれた皆さまに、市民を代表し歓迎を申し上げたい。これから自分の人生を力いっぱい切り開くため、まず働くことに熱中してほしい」と祝辞を述べた。

新入社員を代表して、㈱丸山組の西村烈さん(25)が「新入社員が職場で信頼を築くのは簡単なことではありませんが、失敗にくじけることなく、仲間と協力し合い、仕事を任せられる社員になれるよう努力します」と決意の言葉を発表し、「これから大きな夢と希望を持って、微力ながら職場と地域社会に貢献できるよう、日々前を向いて進んでいきたい」と意気込みを話した。

研修会では、㈱笑顔創造の福山重紀代表取締役による基礎マナー講座やグループに分かれての協力、協働ゲームなどが行われた。

小久保会頭㊨の前で決意を誓う西村さん㊧(海南商工会議所)

小久保会頭㊨の前で決意を誓う西村さん㊧(海南商工会議所)