和大に国際交流基金設置 塚本さんの寄付で

国際交流活動に役立ててほしいと、㈱賃貸住宅センター(和歌山市美園町)の会長、塚本治雄さん(86)は、和歌山大学に5000万円を寄付。キャンパスのグローバル化を進めている同大学は、寄付金を原資に国際交流活動推進のための塚本治雄国際交流基金を創設した。

基金は海外に初めて留学する学生へのファーストステップ支援、提携している海外の大学に交換留学生として派遣する学生への支援、外国人留学生の生活支援など幅広く計画している。

塚本さんはこれまでにも同大学構内のトイレやパウダールームを改装するなど支援。本山貢学長から、留学生が和歌山で学ぶための環境を整備したいとの思いを聞き、寄付を申し出た。

基金の設置を受けて、キャンパス内に日本人学生と外国人留学生の交流スペースを開設。「塚本治雄国際交流スクエア」と名付け、国際交流を推進する拠点として整備している。

23日には同大学で記念式典が行われ、塚本さんと同社の永井光代副会長(73)が出席。塚本さんは本山学長に目録を贈呈し、本山学長から感謝状を受け取った。

本山学長は「和歌山大学はさらなる発展と人材育成を踏まえて国際交流を担っていきたいと思っている。和歌山大学が一つの大きなモデルとなり、県内のさまざまな高等教育機関に影響していくよう、県の国際化、企業の人材育成に発展できるようしっかり努力していきます」と感謝した。

塚本さんは、同大学に通う下宿生の世話をするなど交流してきたと話し、「和歌山のため、大学生のためになるのであれば協力したい」と話した。

 

国際交流スクエアを見学する塚本さん

 

感謝状を手にする塚本さん㊥、永井副会長㊨、本山学長