芸術が国や人つなぐ りら、韓国の高校生交流

舞台や美術表現などの芸術が学べる、りら創造芸術高校(和歌山県紀美野町真国宮、山上範子校長)と韓国の南原国楽芸術高校が23日、同町神野市場の町文化センターで文化交流会を開き、両国の伝統音楽や流行のダンスなどを披露。芸術を通じて友情を育んだ。

南原高校は、韓国南部の南原市にある音楽やダンス、伝統芸術などを学ぶ学校。修学旅行の一環として日本の芸術高校と交流がしたいと、りら高校に申し出があり、交流会が実現した。

交流会には、南原高校生約100人、りら高生61人と、地元の小学生やこども園、近隣住民ら計約400人が来場。南原高校の生徒は色鮮やかなのチマチョゴリやパジチョゴリなどの衣装で登場。音楽に合わせて踊ったり、伝統打楽器のチャンゴやブクなどを演奏したりと、見応えのある演舞を披露した。

舞台を見た同町の70代の女性は「衣装も音楽もすてき過ぎて夢でも見ているみたい。感動した」と笑顔。流行のK―POP音楽に合わせたキレのあるダンスも発表し、手拍子や声援で盛り上がった。

りら高校の生徒らは、着物姿で扇子を手に、ゆったりと舞う日本舞踊や、伝統のタップダンス、ミュージカル「空海」などを披露。「楽しく見てください」と韓国語であいさつする場面もあり、会場は一体となった。

質問コーナーでは、南原高校の生徒から舞台準備のことや高校生活などが話題に上がった。また、りら高生が和紙で制作した「竹取物語」の屏風絵を南原高校にプレゼント。両校生徒手作りの名刺交換や写真撮影などが行われ、友情を深めた。

交流会の運営を担当した、りら高校2年の田中はなさん、杉山和鼓さん、西山綾さんは「芸術高校同士、お互いが高め合う舞台になったのでは。南原高校のやり方や舞台に懸ける熱量など感じ、とても良い刺激をもらえた」と笑顔だった。山上校長は「舞台芸術を通して高校生が国と国、人と人をつなぐことはすてきなこと。長く交流が続くことを願います」と話した。

舞台上に両校生徒が集まり交流

舞台上に両校生徒が集まり交流