紀泉ふるさと創研 和歌山市都市再生推進法人に
和歌山市は、地域のまちづくりを担う優良な団体として、㈱紀泉ふるさと創研(十一番丁、依岡善明代表取締役)を都市再生推進法人に指定した。同社は国際的な建築設計事務所やファンド会社から顧問を迎え、市に国内外から人を呼び込む構想を描いており、期待が高まっている。
同社はこれまで、JR和歌山駅前地下「わかちか広場」の活性化に向けた「和歌山市まちづくりシンポジウム」の開催や、和歌山まちなかシルクロード構想実行委員会の事務局として「オール和歌山まちづくり公開討論会」を開くなど、地域活性化の活動に取り組んできた。
現在は、聖武天皇の和歌の浦行幸から1300年の節目に開催する「和歌の聖地・和歌の浦 誕生千三百年記念大祭」の事務局を担い、和歌の浦エリアの各団体をつなぐ横断組織となる「和歌の浦まちづくり協議会」の発足をサポートする活動などを推進している。
同社は、都市再生推進法人として体制を強化すべく、アジア有数の建築設計事務所「Lead8Hong Kong Limited」共同創設者の蔡尚文(サイモン・チュア)氏、香港を拠点とするファンド会社「PCAP Capital Limited」共同創設者の曹暉(フレディ・ツァオ)氏を最高顧問に迎えた。
和歌山市の活性化に向け、世界から人が集まる魅力ある施設の開設、和歌山城での文化、ファッション、書籍などに関するイベントの開催をはじめ、グローバルな視点からアイデアを検討していくとしている。
指定書の交付式は10日、市役所市長室で行い、同社の依岡代表取締役、蔡氏、曹氏らが出席。依岡代表取締役に指定書を手渡した尾花正啓市長は、紀泉ふるさと創研の実績をたたえ、「これまでもまちづくりを積極的に推進し、さらにパワーアップしようとしている。指定できたことを非常にうれしく思う」と述べた。
依岡代表取締役は、行政頼みではなく、民間の資金を集めてまちづくりに取り組む重要性を強調し、「官民連携で協力しながら、共に和歌山市を活性化していきたい」と意欲を語り、蔡氏、曹氏は、和歌山の歴史や文化が持つ高い潜在力を評価した。