「一番熱い夏に」 高校野球和歌山大会開会

第106回全国高校野球選手権和歌山大会の開会式が10日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で行われ、各校の選手たちが力強く入場行進。試合は11日からで、39校36チームが甲子園出場を懸けて熱戦を繰り広げる。

入場行進は、星林高校硬式野球部マネジャーの有本晴香さん(3年)が司会を務める中、各出場チームが入場。県警音楽隊の演奏に乗せて、一塁側から和歌山商業のバトントワリング部の誘導で、前年優勝の市和歌山が先頭を歩いた。グラウンドを1周して全校が整列した後、大会歌「栄冠は君に輝く」に合わせて、内野に向かって行進した。

大会委員長の高津亮・県高野連理事長が開会を宣言。市和歌山の宇治田隼士主将が昨年の大会優勝旗を返還した。

大会会長の西上嘉人・県高野連会長は開会の言葉で「感謝を忘れず、フェアプレー精神、友情、ファイトを持って、思い出に残る大会になるよう体調に十分気を付け、チーム一丸となって全力で頑張ってください」と呼びかけた。

岸本周平知事は祝辞で「平和な日本、和歌山で大好きな野球に打ち込み、試合ができる幸せをかみしめてください。過去の甲子園大会の予選に出られなかった多くの先輩たちの思いも胸に、日頃の練習の成果を思う存分発揮して、悔いのない戦いをしてください」と激励した。

選手を代表して、和歌山南陵の渡邊蓮主将(3年)は、世界では紛争などにより自由が制限される中、自分たちが野球のできる環境にあること、指導者、家族、仲間への感謝の思いを盛り込み「全力で正々堂々とプレーをし、今までの選手権大会で一番熱い夏にすることを誓います」と力強く宣誓した。

開幕試合は午前9時から予定。16日間の日程で行われ、順調に進めば28日に優勝校が決まる。

優勝旗を返還する市和歌山の宇治田主将

優勝旗を返還する市和歌山の宇治田主将