「買い急ぎは控えて」 米不足で知事呼びかけ
全国のスーパーなどの店頭で米が品薄になっている状況について、岸本周平和歌山県知事は2日の定例記者会見で、県内の卸売業者では欠品が出ている状況はなく、南海トラフ地震臨時情報や台風などの影響で買いだめが発生したことなどが背景にあるとし、「(新米の出荷が多くなる)9月中旬には消費者レベルでも正常化するのではないか。米が足りないことはないので、あまり買い急ぎをしないように」と、県民に冷静な対応を呼びかけた。
岸本知事は、県民から県庁に米が手に入りにくいとの声が寄せられていることから、県内のスーパーや卸売業者から現状を聴取。小売りの店頭では品薄が続いているが、卸では契約通りの流通が行われていることから、災害への不安に伴う消費者の買いだめなどによる現象ではないかと指摘。例年、全国で新米の4割程度が出荷される9月中旬には、品薄は解消に向かうとの見通しを示した。
一方で、米の価格が高騰しているのは問題だとし、関西広域連合などを通じて国に対策を求めると述べた。政府備蓄米を放出すべきとの議論については、価格調整をするための制度ではないとの認識から、価格対策は別に行うべきとの考えを示した。