和市住宅地34年ぶり上昇 24年県内地価調査

住宅地の価格上昇率1位となった「和歌山市雑賀道69番」付近
住宅地の価格上昇率1位となった「和歌山市雑賀道69番」付近

和歌山県は17日、県内の基準地213地点の地価(7月1日時点)を発表した。前年比の平均変動率は、住宅地が34年連続下落の0・6%減(1平方㍍当たりの平均価格3万5400円)、商業地が33年連続下落の0・2%減(同8万3200円)で下落は続いているが、いずれも下落率は3年連続で縮小し、価格上昇地点が増えた。和歌山市は住宅地の平均変動率が34年ぶりに上昇に転じ、商業地は2年連続の上昇となった。

県内の住宅地は、下落率が昨年の0・8%から縮小した。価格上昇地点は、昨年の21地点から26地点(和歌山市14、橋本市2、田辺市3、紀の川市1、岩出市2、印南町1、上富田町1、串本町2)に増加。上昇したのは、紀北では利便性に優れた地点や居住環境の良好な地点などで、津波被害が懸念される紀中・紀南では、高台の地点が上昇した。横ばいは16地点あった。

商業地の下落率は昨年の0・5%から縮小し、価格上昇地点は昨年の10地点から16地点(和歌山市12、田辺市3、岩出市1)に増加。和歌山市ではJR和歌山駅や南海和歌山市駅周辺、市中心部など、岩出市と田辺市では、主要道路沿いの商業地域で需要が安定している地点が上昇した。横ばいは5地点あった。

最高価格は、住宅地は「和歌山市吹上4丁目6番10」が12年連続トップの19万7000円(前年比0・5%増)。商業地は「同市友田町5丁目50番外」が26年連続トップの45万2000円(同1・6%増)だった。

上昇率が最も大きかったのは、住宅地が「和歌山市雑賀道69番」(10万1000円)の2・0%、商業地が「同市小雑賀3丁目140番16」(12万9000円)の1・6%。下落率が最も大きかったのは、住宅地が「北山村大字大沼字中里196番」(8200円)の3・5%、商業地が「有田市箕島字川田20番5」(3万9000円)の1・8%となった。

本紙エリア5市町の平均価格は次の通り(住=住宅地、商=商業地、かっこ内は前年比変動率)。

和歌山市=住7万3600円(0・2%増)、商14万500円(0・4%増)▽海南市=住4万2200円(0・6%減)、商6万円(横ばい)▽紀の川市=住2万300円(0・5%減)、商3万2400円(0・5%減)▽岩出市=住3万9700円(0・2%減)、商6万9300円(0・1%増)▽紀美野町=住1万7300円(0・8%減)