ものづくり人材育て110周年 和工が記念式典
ことしで創立110周年を迎える県立和歌山工業高校(和歌山市西浜)の記念式典が10日、同市小松原通の県民文化会館大ホールで行われた。在校生や関係者ら約1000人が出席し、これまでの歩みを振り返り、さらなる発展を願った。
同校は1914年に県立工業学校として創立。これまで時代の変化に対応し、たくましく生きる力を「ものづくり」教育を通じて養い、製造業を主としたスペシャリストを育成してきた。卒業生は4万人を超え、産業界のみならず各分野で活躍している。
式典で、藤田勝範校長は「和歌山の産業界に貢献できるよう、関係者のお力をお借りしながら、さらなる和工の充実や発展に取り組んでまいりますので、これまでと変わらぬ温かいご支援、ご協力をお願い申し上げます」とあいさつした。
生徒を代表して、建築科3年の本城花陽生徒会長が「これまでの歴史を振り返ると、多くの先輩方の努力により長い年月をかけて築かれてきたことを実感する。私たちも技を磨き、心を育て、和工の生徒として今日まで受け継がれてきた伝統を守りながら、さらなる伝統の形成に向け、それぞれが努力を続けていきます」と決意した。
1974年に同校工芸科を卒業し、サッポロビールワインラベルのデザインなどを手掛ける㈱京都デザインファクトリーの成願義夫代表取締役による記念講演「不易流行~伝統は未来の資源」もあり、産業界を支える人材になるためのアドバイスを伝えた。