竜王戦の「勝負めし」 メニューブックが完成
11月27、28日に和歌山市の和歌山城ホールで行われる第37期「竜王戦」第5局で、藤井聡太竜王(七冠)と佐々木勇気八段に提供する「勝負めし・おやつ・ドリンク」の候補30品目をまとめたメニューブックが完成した。市役所や支所、観光施設、イベントなどで配布している。
メニューは同市内の事業者を対象に公募。和歌山の食材を使用しているか、市の魅力が表現されているかなどの観点から、審査員が「和歌山のPRに資するか」「独自性」「見栄え」を採点。メニュー全体のバランスなどを考慮した上で、応募総数153の中から、勝負めし11品、おやつ11品、ドリンク8品が選ばれた。両棋士はこのメニューブックから、対局中2回の食事と4回のおやつ、ドリンクを選ぶ。
「勝負めし」には和歌山ラーメン、マグロの丼、紀州和華牛のステーキ重、アシアカエビのエビフライカレー、熊野牛をカレールーと煮込んだカレーなどが選ばれた。「勝負おやつ」には、芦原小の児童が考えた南高梅使用のたい焼き、パンダデザインのロールケーキ、「勝負ドリンク」には特産のショウガを使ったジンジャーエール、まりひめのイチゴスムージーなどがラインアップしている。
メニューブックは約1万部制作。市のホームページからダウンロードすることもでき、掲載している料理は14日から一般向けの提供も始まっており、来年1月13日まで各店舗で味わえる。
審査員の日本将棋連盟県支部連合会の大平泰弘事務局長は「これまで藤井さんが選んだものはバズっていることが多い。それと同じように和歌山を知ってもらうことにつながれば」、市観光協会の谷口敬哉事務局長は「このメニューを食べに来る観光客が増えれば」と期待。市産業交流局の本田雅彦局長は「注目されている竜王戦で観光客に『和歌山市にはこんなにおいしいものがあるんだ』という食の魅力を知ってほしい」とPRしている。
対局に先立ち、11月17日の「将棋の日」に、同市手平の和歌山ビッグ愛で開かれる「和歌山将棋フェスティバル」で、竜王が選んだ勝負めしの食事券を大会の特典として提供する。
また、対局の広報や地域学習を目的として、メニュー考案の意図や食材、製造過程などについてインタビューと試食をし、PRに協力する市内の児童生徒を募集している。対象は小学4~6年生と中学生(2024年度時点。同市内在学中の人。居住地は問わない)。人数は4組8人(1組2人)。参加費は無料。締め切りは31日午後5時15分。希望者は申し込みフォームから。
問い合わせは文化振興課(℡073・435・1194)。