特別価格で地域に還元 漆器まつりにぎわう
和歌山県海南市の秋のイベント「紀州漆器まつり」が2日、同市船尾の温山荘公園で始まった。3日も開かれる。
紀州漆器まつり実行委員会主催。伝統産業の紀州漆器を広く知ってもらおうと開催され、ことしで36回目を迎える。
わんや箸など産地問屋による紀州漆器が普段よりもお得に購入でき、地元事業者によるグルメや縁日なども楽しめる。
初日は雨風が強くなる中、スタート。開会式には神出政巳市長や岸本周平知事ら関係者約30人が出席。紀州漆器協同組合の冬野泰生理事長は「秋恒例の一大イベント。買い物や催しを存分に楽しんで」とあいさつした。
わんが四つで1000円、箸が一膳200円など、この日限りの還元価格に開店直後から続々と人が集まり、来場者は目当ての商品を買い求めた。
海南市から両親と来場した尾藤綾花さん(32)は「普段用のお箸で良いのがあればと来た。日常で漆器にふれることがないのでとても良い機会。他にも見て周りたい」と話した。
出店する㈱山家漆器店の山家優一代表取締役社長は「私にとって漆器まつりは、この町に住まわせてくれてありがとうっていう恩返しの意味がある。まつり価格で地元に還元したい。楽しんでもらえたら」と話す。
他にも、ミカンや金山寺みそ、しらすなどの販売が楽しめる。午前10時~午後3時。3日は、サブ会場の紀州漆器伝統産業会館うるわし館で、自慢のミニ四駆を持ち寄り競う恒例のミニ四駆大会「紀州漆器CUP」も開かれる。
また、同日、同市大野中の総合体育館では、第21回家庭用品まつりが、同市船尾の黒江公民館では黒江文化祭も開催され、JR海南駅から各会場を巡回する無料シャトルバスが運行する。悪天候により2日午後からは中止となった。