警察犬25頭と指導手11人 県警が指定・委嘱書交付

出席した皆さん
出席した皆さん

犯罪捜査や救助活動などで活躍する嘱託警察犬の指定と、指導手の嘱託式が21日、和歌山市西の県警本部岡崎第二庁舎であり、25頭を県警嘱託警察犬に指定。11人を警察犬指導手に嘱託した。

県警によると、昨年の嘱託警察犬の出動は53件あり、そのうち4件が解決につながる成果を上げた。

今回任命されたのはシェパード17頭、ラブラドルレトリバー7頭、ボーダーコリー1頭の3種。12月31日までの間、県警の要請により、犯罪捜査や行方不明者捜索活動などに出動する。

この日行われた指定・嘱託式には、警察犬指導手、警察犬所有者、林達也刑事部長らが出席。林刑事部長から、県警嘱託警察犬指導手会の上向正一会長(74)に嘱託警察犬指定書、同会の芦村明さんに指導手嘱託書が贈られた。

上向さんには、1980年から警察犬指導手として活動してきた功労をたたえ、感謝状が贈呈された。上向さんは白浜町在住。指導してきた警察犬は約20頭。通算200回以上にわたり出動し、これまで行方不明の高校生を探し出すのに貢献するなど多くの功績を残している。

林刑事部長は出席者に対し、これまでの昼夜を問わない協力に感謝を述べるとともに、「1年間お力添えを賜りますよう、よろしくお願いします」と伝えた。

感謝状を受け取った上向さんは「これからも人のため、世のために活動していきたい」と意欲をみせた。

今回嘱託を受けた指導手は40代から80代。県警によると、「なり手不足が課題」という。嘱託警察犬になるための審査会は毎年11月に実施されている。