トヨタカローラ和歌山 本社新築移転

太陽光パネルを備え移転した本社
太陽光パネルを備え移転した本社

トヨタカローラ和歌山㈱と和歌山自動車㈱は、昨年4月にトヨタCW和歌山ホールディングス㈱(=TCW、西川直人代表取締役社長)を設立し、TCWのグループ会社としてスタート。ことし2月19日には和歌山市和歌浦にあった本社が西側に新築移転しました。

防災機能備え環境にも配慮

 3階建てで本社機能を集約。二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量ゼロを目指す脱炭素(カーボンニュートラル)に向けた設備や、防災機能を備え、災害時には防災拠点としての役割を担います。
 屋上には、太陽光パネルを計76枚設置。発電と蓄電ができ、電力を自家消費します。一日で37kWh(キロワットアワー)、年間で4万6786kWhを発電するため、施設の約40%の電力をまかなうことができ、二酸化炭素の削減に貢献します。
 さらに、防災機能を備えています。給電機能車への充電や、給電機能車から建物への給電ができる装置を設置し、停電などのときには、地域の人への貸し出しもできます。スマートフォンの充電や電気自動車への充電が可能。施設内には井戸水も引き、テントサウナも備え、万が一のときも活用できます。
 建物1階は、電気自動車(EV車)の展示や、「歩く」をアシストする最新モビリティ「C+walk(シーウォーク)」シリーズの試乗体験やレンタルができるスペースを予定しています。

アルトピアーノミニ
アルトピアーノミニ
ポータブル充電器とソーラーパネルの積載で便利に
ポータブル充電器とソーラーパネルの積載で便利に

「和歌浦のランドマークに」

12日に竣工式が行われ、施工業者や各店舗の店長、本社従業員など55人が集まりました。

西川直人取締役社長は、昨年4月に資本再編でホールディングス化した、和歌山自動車とトヨタカローラ和歌山のグループのコーポレート機能を担うと説明。「相乗効果でさらに飛躍し、創業時に戻り、しっかりまとまってグループの成長につながるように頑張ります」と話しました。

また、今後も新しいことに取り組んでいき、和歌浦地域のランドマークになり少しでも地域に貢献していきたいとあいさつしました。

西川直人取締役社長
西川直人取締役社長

マイカーが電源になる 日常も災害時も活躍

アルファードやアクア、プリウスなどのハイブリッド車や電気自動車の場合、停電時には車が電源になります。1500Wの給電能力があり、電子レンジや冷蔵庫(約4日分)などに配電することができます。車から家への供給も可能。生活に必要な家電類が使用できます。

同社には現在、給電機能設定車が27車種あり、現行販売の車種には標準装備されています。日常使いだけでなく、災害時に役立ち、燃費も良く、環境にもやさしいのが魅力です。

また、キャンプや災害時にも活躍する軽自動車もラインアップしています。

アルトピアーノミニは、軽自動車のピクシスバンをベースとした車両です。フルフラット時のベッドモードでは最長190㌢になり、背の高い人も足を伸ばして横になることができます。

コーナーテーブルが設置でき、居住性を実現。車中泊ができ、普段も災害時でも使用することができます。避難所に行くことができないペットがいる人にもお薦めです。

太陽光で発電する発電機を搭載すれば、電気を使用することもできます。

西川社長は「日常で楽しんでもらえ、プラスで災害にも備えられる車を販売できたら」と話し、今後について「良いものを造っても環境に配慮していなければ意味がない。サーキュラーエコノミー(循環経済)でCO2削減に貢献していきたい」と話しています。

V2Hから給電機能車に充電する
V2Hから給電機能車に充電する