5年ぶりに復活 3月末まで紀州海南ひなめぐり

歴史を感じさせるひな人形(温山荘園)
歴史を感じさせるひな人形(温山荘園)

和歌山県の海南市内を巡り、ひな人形の展示を楽しむイベント「紀州海南ひなめぐり」(同実行委主催)が、形を変えて5年ぶりに復活。市内4会場で計1000体のひな人形が飾られている。3月30日まで。

「紀州海南ひなめぐり」は、2010年から20年までJR海南駅前商店街や琴ノ浦温山荘園などでひな人形の寄贈を募り、展示していたイベント。海南駅の改札を出ると、目の前のひな壇に、1000体以上のひな人形がずらりと並ぶ圧巻の光景が楽しめた。

ボランティア不足などで、第10回を最後に開催できずにいたが、昨年、商店街から寄贈されたひな人形を複合施設海南ノビノスで飾ったことがきっかけで、実行委が地域に連携を呼びかけ、温山荘園と鈴木屋敷、一番街商店街も参加し、4会場での展示が実現した。

各会場では、工夫を凝らした飾り方が楽しめ、駅前の商店街では、商店街ならではのアイデアが光る。眼鏡店では眼鏡をかけ、かばん店ではバッグを持ったひな人形を見ることができる。ハンドバッグや洋服を扱う「ハリマヤ」では、同市黒江地域の工芸品「紀州雛」も飾られ、おわんを逆さにしたような形や卵型などの希少な形の人形が楽しめる。

ノビノスには、本を手に読書をするひな人形、温山荘園には、大正後期や昭和の年代のひな人形400体以上が並ぶ。旧家から預かった人形、借りたものなど、年代で変わる表情や髪型、肌質、着物など特徴のあるひな人形が主屋と浜座敷、ダンスホールで楽しめる。

鈴木屋敷には、鈴木氏所有のひな人形やつるし飾りがあり、その他にも、藤白神社、宇賀部神社などでも飾られ、会場以外にも地域を巡りながら楽しむことができる。ハリマヤの東美智さんは「それぞれ違ったおひなさんが楽しめます。気軽に巡ってください」と話している。

温山荘園では3月2日午前10時~午後3時に手作り市などが楽しめるイベント「ひいなあそび」も開催する。

問い合わせは、イベント開催の各所。

鈴木屋敷(藤白神社、℡073・482・1123=月・火曜休館、要拝観料)、琴ノ浦温山荘園(℡073・482・0201、要入園料)、海南ノビノス(℡073・483・8739)など。