二階氏が参院選へ決意 保守分裂の公算に「残念」

参院選への決意を述べる二階氏
参院選への決意を述べる二階氏

今夏の参院選和歌山選挙区で自民党が公認を決定している新人の二階伸康氏(47)が6日、和歌山市の党県連本部で記者会見した。昨年10月の衆院選和歌山2区で落選し、衆院再挑戦も考慮したが、「県の国会議員定数が削減される中、政権与党と地域のパイプをしっかり確保したいとの思いから、参議院への転戦を決意した」と述べた。

二階氏は、二階俊博元党幹事長の三男で、全日空社員、俊博氏の公設秘書を経て、昨年の衆院選和歌山2区に党公認で立候補したが、政治資金問題で離党した元党参院幹事長の世耕弘成氏(62)に、保守分裂選挙の末に敗れた。

今回の参院選の党公認候補の選考は、既定の推薦人を集めた二階氏と、世耕氏に近い前有田市長の望月良男氏(52)の2人への県連役員の投票により、二階氏に決定。2人は投票前に「自民党候補の勝利に尽力する」との趣旨の誓約書を県連に出しているが、望月氏は無所属で出馬の意向とみられ、再び保守分裂選挙となる公算が大きい。

二階氏は会見で望月氏について、「党の先輩、仲間の前で約束したことが仮に反故にされるのであれば、率直に残念だ」と述べた。

衆院選の敗因については「(選挙区割の変更で)新たに拡大されたエリアが広く、選挙区内をくまなく回り切ることができなかった反省が大きい」と分析した。

参院選で掲げる主要政策は、ガソリン価格の値下げ、半島防災、食糧安全保障、観光振興などを挙げ、SNSなどインターネット上の誹謗中傷対策の推進にも意欲を示した。

和歌山選挙区にはこれまでに、参政党新人で訪問看護会社役員の林元政子氏(50)、立憲民主党新人でコンサルティング会社経営の村上賀厚氏(65)、無所属新人で不動産会社経営の末吉亜矢氏(53)も立候補を表明している。