二地域居住推進へ提言 社会課題解決にさらに努力

ことし4月15日に岸本周平前知事が急逝されてから2カ月がたちました。実行委員長を務める宮﨑泉新知事のもと、6月7日に県民葬が執り行われ、親交のあった関係者や県民の皆さまなど約2500人が参列、私も献花をささげさせていただきました。改めて「周平さん」と多くの皆さんに慕われた前知事の功績や面影をしのぶとともに、志半ばで旅立った周平さんの遺志を継いで、和歌山の発展のためにこれまで以上に微力の限りを尽くさなければとの決意を新たにしました。

そうした中、これまで私がかかわってきたさまざまな取り組みがようやく実を結びつつあります。民間ロケット「カイロス」の打ち上げをはじめ、25年前にスタートした「ツール・ド・熊野」も、ことしはその前哨戦として和歌山市内で周回レース「和歌山城クリテリウム」を開催、雨天にもかかわらず多くの方が沿道を埋め、その迫力と醍醐味に魅了され、「ぜひ来年も!」との声もあがるほど好評を博しました。また、JRきのくに線や和歌山線での「サイクルトレイン」や、総距離800㌔㍍におよぶサイクリングロードの整備も進みました。ともに手を携えながら、ご尽力いただいた関係皆さま方に改めて心より敬意と深い感謝を表します。

そして、ちょうど一年前のこの欄「がんばってます」で書かせていただいた「二地域居住推進議員連盟」も、ここに来て大きな節目を迎えました。二地域居住を促進する改正法の成立・施行を追い風に、官民連携で昨年11月に設立した「プラットフォーム」には1000を超える自治体・事業者が参加、ことし1月には長野県が全国に先駆けて、二地域居住の整備計画を策定しました。

こうした実践的な取り組みや具体的な議論を踏まえて取りまとめた提言を、議連の皆さんと一緒に6月5日の石破茂総理を皮切りに、関係閣僚に手渡しました。

立て続けに13日には、自民党本部で二地域居住推進セミナーが開かれ、議連会長としてあいさつさせていただきました。100名ほどの一般の方々が、自民党本部に集まり、これまで多地域の居住を進めたいと、司々(つかさつかさ)で頑張っておられる方や、実際に多地域居住を実践しておられる方々などの集会に出席した次第です。

「二地域居住を国民運動にする」という私の公約は、もうすでに果たされたように思います。和歌山のみならず、東京でもこれだけの熱気があるんだということ、ウェルビーイングな暮らしを進めたいという要望があること、地方の人口減少に危機感を感じている人が多いこと、を改めて思い知らされる機会となりました。さらに17日には議連と官民連携プラットフォームによる意見交換会も開催し、官民のニーズや課題にかかる情報交換を図る予定です。

二地域居住は、大災害などの有事の際の二次避難に平時から備える施策としても有用で、防災・減災・国土強靭化にも資する施策であることも重要視されています。二地域居住を促進するために必要な「財政的支援」(大きな負担となる交通費や住居費等の軽減など)、「制度・施策の整備」(ふるさと住民登録制度や、副業・兼業促進のための施策、住民サービスの利便性向上など)、「国民意識を涵養する仕組み」(定住や終身雇用を前提とした意識の変容)など、具体的な社会課題解決を引き続き力強く求めてまいります。皆さんのご意見もぜひお寄せください。

最後に少しPRを! 7月5日から8月31日まで和歌山市の片男波海水浴場で海上アスレチック「AQuaLooP」が県内で初めて開設されます。

詳しくはホームページあるいはTiktokから。