パンダ返還前に白浜で増加 GWの県内観光客

ゴールデンウイーク(4月26日~5月6日、11日間)に和歌山市や旧白浜町など県内の主要観光地7カ所を訪れた観光客数は、県のまとめで83万5500人だった。期間が短かった2024年(10日間)より3・7%増えたが、前半が飛び石連休だった影響もあり、一日平均の入り込みでは減少となった。

調査の対象は、和歌山市、高野町、田辺市龍神村、同本宮町、旧白浜町、那智勝浦町、旧串本町の7地域。

全体では宿泊客が前年比2・9%増の16万8600人、日帰り客が同3・9%増の66万6900人となり、一日平均では宿泊客が1万5327人(前年比1049人減)、日帰り客が6万633人(同3520人減)、総数は7万5962人(同4568人減)だった。

和歌山市は総数21万8400人(宿泊1万6600人、日帰り20万1800人)で前年比6・0%増、一日あたりの総数では同3・6%減だった。

好天に恵まれ、ゴールデンウイークに開催されていた花火イベントが再開したことやインバウンドの好調などから、宿泊客数が増加したとみられる。

前年比で最も増加したのは旧白浜町で、総数が15・2%増の23万1000人。飛び石連休の影響もあり、宿泊客の増加は2・6%にとどまった一方、日帰り客は26・9%の大幅増となった。4月24日にアドベンチャーワールドのパンダが中国に返還されることが発表され、注目が集まったことが要因と考えられる。

高野町は、総数が前年比1・3%増の8万800人。インバウンドが好調で、一部の宿泊施設では満室が続いた一方、前半の飛び石連休、施設の高品質化を図る改修に伴う客室数の減少、人手不足による客室の稼働制限などが影響し、宿泊客数は4・5%減少した。

前年比で最も減少したのは田辺市龍神村で、総数が8・3%減の4万7200人。宿泊客ではリピーターの動きが弱かったことなどが影響し、日帰り客では、前半の天候が安定せず、低温の日が続いたことなどで伸び悩んだとみられる。