甘さ抜群「紀ノ川柿」 袋がけ作業が最盛期

和歌山県紀の川市では、北部エリアの特産である「紀ノ川柿」の袋がけ作業が最盛期を迎えている。
紀ノ川柿は、木に実ったままの状態で脱渋するという特別な栽培方法で育てた種なし柿。
一つひとつの実に固形アルコールを入れた袋をかけ、木の上でじっくりと成熟させることで果皮の色が濃く糖度の高い柿になる。
まつばら農園(同市東毛)では、平核無柿(ひらたねなしがき)、刀根早生柿(とねわせがき)約300本から紀ノ川柿を育てている。
青く実っている柿の中から形や大きさがベストなものを選び、一日約1万個に袋がけ。9月上旬に作業を行い、40~45日後に収穫するという。
紀ノ川柿は果肉に黒いゴマ状の斑点があり、糖度が高くサクッとした食感が特長。手間のかかる栽培方法のため生産量が限られ、希少価値の高い柿とされている。
同農園6代目の松原好佑さん(35)は「ことしは雨が少なかったので、水やりが大変だった。例年よりサイズは小さいが、柿にストレスがかかった分、甘さが期待できる」と話している。
これから朝晩の寒暖差が大きくなるにつれ、オレンジに色づいていくという。