「山の神」が交通安全啓発 若林さん一日署長に

秋の全国交通安全運動(21~30日)に合わせ、海南市下津町出身で、箱根駅伝などで活躍した若林宏樹さんが海南署(橋本諭署長)の一日署長に就任。21日に同署で委嘱式と街頭啓発出発式があり、交通事故防止を呼びかけた。
若林さんは、ことしの春に青山学院大学を卒業。箱根駅伝では山上りの5区で好走し「山の神」として知られた。1月の箱根駅伝では往路5区で区間新記録を樹立し2連覇に貢献。現在は日本生命保険相互会社に勤務している。同署からの一日署長の依頼を受け、「地域の皆さんに貢献できるならぜひ」と快諾した。
署長室で行われた委嘱式で、グレーの制服に身を包み、橋本署長から委嘱状を受け取った若林さんは「任命していただけるなんて思っていなかったので不安8割です」と笑顔で話し「このような機会をうれしく思います。交通安全意識を高めてもらうよう努めてまいります」と意気込んだ。橋本署長は「制服がとても似合っている。地域の人もとても喜んでいます。一日よろしくお願いします」と話した。
続いて同署玄関前で出発式が行われ、整列した署員らの前で、若林さんは「署員一丸となり、地域の皆さまに交通安全の意識を高めてもらえるよう、一件でも交通事故が減らせるよう取り組みをしていきましょう」とあいさつした。
オープンカーに乗車し、同市下津町で開かれる、海南交通安全フェスティバル2025の会場へ向けて出発した。
秋の交通安全運動では歩行者の安全な横断方法の実践、「ながらスマホ」や飲酒運転の根絶、夕暮れ時の早めのライト点灯などに重点を置いて呼びかける。
フェスティバルでは、若林さん参加の子どもらへ交通安全教室や、警察音楽隊による演奏などが行われた。