五輪メダリストと対戦も 東晟良選手フェンシング教室

パリ五輪のフェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した和歌山市出身の東晟良(あずま・せら)選手(26)が指導するフェンシング教室が11日、和歌山市手平の和歌山ビッグウエーブであり、小学生がオリンピアンから指導を受け、対戦を楽しんだ。
明治安田生命保険相互会社和歌山支社が取り組む「地元アスリート応援プログラム」の一環。子どもたちの夢や地元愛を育むことなどを目的に実施。経験者を含め、2回の教室に小学生計36人が参加した。
東選手は基本の構えや、競技用語「マルシェ」(前進)「ロンペ」(後退)「アタック」(攻撃)などの動きを丁寧に紹介し、競技のデモンストレーションを披露した。
子どもたちは柔らかい剣を使い、導電性のあるジャケットを着用。試合開始を告げる「プレ、アレ」のかけ声を合図に、参加者同士で対戦し、技が決まると大喜びだった。
東選手は手本を示しながら「手をしっかり伸ばして」などとアドバイス。子どもたちはペアになって東選手と対戦した。2対1形式での競技は初めてという東さんは「怖い」「本気でいくよ」などと真剣モード。子どもたちも攻撃をかわしながら果敢に攻め、経験者2人のチームが勝利を決めると、ひときわ大きな歓声が上がった。
妹と一緒に参加した智弁和歌山小学校3年生の大内杏夏さん(9)は「初めてフェンシングをしたけど、剣で刺す動きが楽しかった。東選手は素早い動きで足の使い方がすごいと思った」と笑顔。
東選手は「地元の子どもたちに指導できる機会を頂き、感謝の思い。私自身、ジュニア時代に五輪に出場した先輩にアドバイスを受けてうれしかった。自分が感じたのと同じように、この体験が子どもたちの心にも残ればうれしいです」と話していた。
