師範学校からの歩み 和大教育学部150周年展

和歌山大学紀州経済史文化史研究所(和歌山市栄谷)は11月28日まで、同大学西5号館(図書館棟)3階の同研究所展示室で「教育学部一五〇周年記念特別展 師範学校から教育学部へ」を開いている。
和歌山大学教育学部紀学同窓会が共催。
1875年5月4日に和歌山県師範学校が誕生。15歳から20歳までの生徒が将来の教員を目指して学んだ。その後、91年に女子部が設立され、1929年に独立して和歌山県女子師範学校となった。43年に両校が統合され、官立(国立)の和歌山師範学校が誕生し、翌年には和歌山青年師範学校(旧和歌山県立青年学校教員養成所)も設けられた。49年、戦後の教育制度改革で国立和歌山大学が創設され、師範学校と青年師範学校は学芸学部の母体となった。
県師範学校が誕生して150年の節目のことし、これまでの歩みを特別展で振り返る。
同大学に保存・保管されている多数の日本近代史、教育史に関する資料を展示。日頃、目にすることが少ない歴史的価値の高い、文書・記録・写真・教材などを紹介する。
入場無料。開室時間は午前10時から午後4時まで。土・日曜、祝日と図書館閉館日の11月14、17日は休室(10月25日は開室)。
また、11月23日午後2時から、特別展シンポジウム「教育学部一五〇周年特別展 師範学校から教育学部へ」が同大学東1号館E1―102で開かれる。
「アカデミズムとプロフェッショナリズムの相剋:教員史から見る教員養成理念の形成過程」と題した基調講演がある。講師は広島大学大学院人間社会科学研究科の山田浩之教授。
パネルディスカッションも行われ、パネリストに紀州経済史文化史研究所の長廣利崇所長、和歌山大学教育学部の山﨑由可里学部長、元県教育委員会・『和歌山県教育史』編集者の馬場一博さんを迎える。司会は同研究所の小関彩子副所長が務める。
問い合わせも同研究所(℡073・457・7891)。


