スゴ技炸裂ブレイキン ヒップホップフェス盛大に

アクロバティックな技で観客を魅了
アクロバティックな技で観客を魅了

和歌山初となる大型ヒップホップカルチャーフェス「HIPHOPPORTUNITY(ヒップホップチュニティ)2025」が20日、和歌山市のJR和歌山駅西口地下広場(わかちか広場)で開かれ、熱く激しいブレイキンバトルで、会場は汗がにじむほどの熱気に包まれた。

ダンススタジオバトルを制した和歌山のホーミーズプラス
ダンススタジオバトルを制した和歌山のホーミーズプラス

音楽・ダンス・ファッション・アートなどヒップホップの文化で地域を盛り上げようと、ヒップホップチュニティワカヤマ実行委員会が主催。全国からブレイキンを踊る8~41歳のBboy(Bボーイ)、Bgirl(Bガール)119人が大集結。15歳以下、フリースタイル、スタジオ対抗のジャンルに分かれてブレイキンバトルを繰り広げた。

ジャッジ(審査)は、パリ五輪で初代女王の座をつかみ、数々の世界タイトルを獲得している日本のトップBガール・AMI(アミ)をはじめとする豪華なメンバー。バトルは全国で活躍する有名DJ、MCが担当し、会場を盛り上げた。

15歳以下とフリースタイルではフロアで複数の輪を作りバトル。上位16人を選出し、二次予選で勝ち抜いた8人が本戦へ進んだ。

背中を床につけて、風車のように両足を回転させたり、頭、背中、肩や体を浮かせた状態で回転したりするなどアクロバティックな技や、一瞬の静止美を競うフリーズなど独自の動きで対戦相手に挑んだ。観客は大きな声援を送り、その技にくぎ付けになっていた。

15歳以下のバトルを制したのは、高知県のyumejiさん(14)、フリースタイルは東京都のウィングゼロさん(39)と大阪府の龍粋さん(13)。

東京、大阪、兵庫など8チームが出場したダンススタジオ対抗バトルでは、和歌山市・岩出市・有田市・橋本市に教室を持つホーミーズプラスが優勝。4人がキレのある個性的な表現で強豪チームを圧倒した。

メンバーで、伏虎義務教育学校5年の陽向さん(11)は「すごくうれしい。自由に踊れるのがヒップホップの魅力」と話し、「将来は曲も作り、世界でも通じるアーティストになりたい」と目を輝かせた。

表彰式でAMIさんは「自分のスタイルは何なんだろうって常に考えながら、全力で楽しくやっていってほしい」とメッセージ。

県内で活動するダンサーのブレイキンコミュニティーを作り、次世代の育成などを行っている同フェス実行委員会の浅井利哉代表(37)は「1回限りのイベントではなく、新しい文化としてヒップホップを和歌山に根付かせ、盛り上げるために今後も開催していきたい」と話していた。