弱風でカイロス延期 次の挑戦は4日に決定

宇宙事業会社スペースワン㈱(東京都)は1日、和歌山県串本町で午前11時に予定していたカイロスロケット3号機の打ち上げを、約30分前に延期した。同社の阿部耕三渉外本部長が午後に同町内のホテルで記者会見し、機体が最も強い抵抗を受ける上空10㌔付近の高層の西風が想定より大幅に弱く、機体への荷重や飛行経路に影響が生じ、飛行中断となる可能性があったため、と理由を説明した。2日には次の打ち上げを4日午前11時に行うことが発表された。
同社は1~3月の過去の気象データを基に冬型の西高東低の気圧配置を前提として打ち上げの調整を行っていたが、1日の実際の気象条件は春の気象に近く、想定の範囲を逸脱。午前9時半時点の判断では打ち上げ実施と発表していたが、当日に射場上空に飛ばした観測気球から得たデータなどを解析した結果、打ち上げ直前での延期の判断となった。
会見では、小型ロケットであるカイロスは気象の影響を受けやすいのか、との質問も出たが、阿部氏は「気象の影響はどのロケットも同じだ。小型だからということはない」と述べ、カイロスの特性や能力の問題による延期ではないことを強調。特定の高度の風の影響など、局所的な気象の判断は直前でなければ困難なことを説明し、理解を求めた。
阿部氏は「地元の多大な応援に本当に感謝しており、続いて延期となったのはじくじたる思い。早く人工衛星の軌道投入を実現させたい」と話した。
再度の延期を受け同ホテルで報道陣の取材に応じた宮﨑泉知事は、「残念だが、ロケットには問題がないようなので、天候の万全な状態で飛んでいただくのが一番良いと思っている。成功を一生懸命応援したい」と次回に期待。公式見学場の田原海水浴場で打ち上げを待っていた田嶋勝正串本町長は「私たちが望んでいる日が延びたというだけなので、また多くの皆さんに串本町にお越しいただけたらと思う。(ロケットの成功は)串本というレベルではなく、紀南、県をいかに浮上させるかという大きな起爆剤になる。県のために、射場を持った町として頑張っていきたい」と話した。


