人と比べず自分の歩調で 強力さんが手話交え講演

生徒たちに手話を教える強力さん
生徒たちに手話を教える強力さん

和歌山市砂山南の和歌山商業高校(西上嘉人校長)で6日、手話シンガーとして全国で活動し、市観光発信人も務める強力翔(ごうりき・かける)さんを招いた人権講演会が行われ、1、2年生約550人が手話を体験した。

同校では、教職員9人からなる特別活動部(平井みずえ部長)が学年に合った人権学習を企画。例年、3年生の選択授業では和歌山ろう学校で手話を学ぶ講座があり、その発表の場として和歌山商業高校の文化祭で毎年手話コーラスを行っている。昨年の文化祭ではサンタランなどのイベントを主催する一般社団法人サンタスピリッツ(川﨑佳司代表理事)がその取り組みを知り、強力さんを紹介。同校とろう学校の生徒が共に強力さんと手話コーラスを行った。その時は発表のみだったが、ぜひ生徒たちに向けて講演してほしいという学校側の要望で今回の人権講演会が行われた。

講演会では強力さんが自身の体験談を交えながら障害のある人とその支援者との交流を通じて感じたことや気付きを話し、生徒たちと共に歌に合わせて手話パフォーマンスを披露。「悩みがある人、苦しんでいる人はたくさんいると思う。でも、他の誰かと比べなくていい。大切なことは自分のペースで目指す場所に歩んでいくこと」、「手話では手を動かすこと以上に表情が大事。耳の不自由な人は皆の顔を見て判断しているのでしっかり顔を動かしてください」などと呼びかけた。生徒たちは表情豊かに、互いに笑顔で手話を体験。会場は一体となり、参加型のコンサートのような雰囲気に包まれた。

生徒会長の大谷望愛さん(高2)は「皆が一緒に手を動かしていたので、強力さんの思いは伝わったと思います。選択授業以外にも、ろう学校との交流が増えればうれしい。楽しく参加できました」と笑顔だった。

平井部長は「生徒たちが皆生き生きしていて良い取り組みになったのでは。今後もこのような機会をつくり、人権についての学びを深めていきたい」と話していた。