ことしは国体道路沿線 『和歌山今昔物語』第4集

『気になる和歌山今昔物語』第4集を手に、紀州文化の会の皆さん
『気になる和歌山今昔物語』第4集を手に、紀州文化の会の皆さん

和歌山の優れた文化を発信し、地域の活性化に取り組んでいる「紀州文化の会」(大江寛代表)が毎年出版している「あがらの和歌山」シリーズの第19弾となる『気になる和歌山今昔物語 第四集』が18日、発売される。和歌山市各地区の成り立ちや移り変わり、代表的な店舗などを紹介するシリーズの4冊目。今回は国体道路沿線の宮北・宮前・名草地区を取り上げている。

同会は2004年7月に発足し、6人の会員が活動。「ええとこあるで和歌山」を合言葉に、和歌山のファンを増やそうと、地元の歴史、地名、方言、人物など幅広いテーマを扱う出版活動を続け、制作した書籍は今回で21冊目となる。

『気になる和歌山今昔物語』シリーズは、「一般の歴史書にはなかなか残っていかない、街の裏まで掘り下げた内容を」と企画。本町・城北地区を紹介した第1集を2023年7月に出版したのを皮切りに、毎年1冊作成し、全7巻を予定している。

第4集もこれまでと同様、各地区の大字の地名の由来や歴史の概略を紹介するとともに、さまざまな業種の企業や店舗、娯楽施設、商業施設などが数多く登場し、創業や移転、廃業などの変遷の歴史が記されている。

旧県営紀三井寺競馬場、旧スーパーダイエー和歌山店、旧健康ランド湯とぴあなど、一定以上の年齢層の住民には懐かしい施設をはじめ、明治時代の紀三井寺の歴史的な光景、全国で初めて和歌山マリーナシティで行われた光のイベント「ルミナリエ」などの貴重な写真も数多く収録している。

今回取り上げた地区には、ことしの大河ドラマ『豊臣兄弟!』で注目される豊臣秀吉・秀長兄弟や織田信長によって行われた紀州征伐の激戦地の一つ、小雑賀が含まれており、それにちなみ、紀州征伐の歴史や侵攻ルートなどを紹介した特集ページを設けたことが第4集の特徴の一つとなっている。

作成にあたっての調査は古くからの県内の街道に及び、高野山への参詣道や関所、紀の川の水上ルートだった渡し場などの歴史も併せて紹介されている。

前書きは宮﨑泉知事が執筆し、今回も対象地区に在住やゆかりのある経営者をはじめ各界の11人が、思い出の場所や出来事などについてコラムを執筆した。

大江代表は「和歌山に自信を持っていない人が多い。この本を多くの人に読んでもらい、和歌山はこんなにすごかったんだ、すごいんだということを知って、和歌山をもっと好きになってほしい。良い街をつくっていってほしい」と話している。

B5判、320㌻。定価2480円。県内の主要書店などで取り扱う。問い合わせは紀州文化の会(℡090・1222・6495)。