夏の栄養補給に「ハモの吸い物」

前号では、地域性が強く趣向を凝らしたハモ料理の数々を取り上げた。今週は家庭で簡単に楽しめる「ハモの吸い物」の作り方と購入時のハモの選び方を紹介したい。
ハモの吸い物は、まず骨切り済みのハモを2~4㌢幅に切り分け、軽く塩を振る。切り身の両面に片栗粉を多めにまぶし、沸騰したお湯に入れ約10秒。半透明になり身が締まれば取り出す。湯通しは切り身を一つずつ鍋に入れるのがポイント。たくさん入れると湯の温度が下がり、食感が悪くなるので注意されたい。
だしは好みによるが、弱火で熱した鍋で昆布だしを取り、塩や酒、薄口しょうゆを入れ、味を調える。最後にハモを入れたおわんに注ぎ入れ、木の芽などを添えれば出来上がり。切り身に軽く塩を振ることで臭みが抜け、さらに片栗粉をまぶすことで口当たりが滑らかになる。
吸い物にすることで溶けだしたハモの栄養成分と適度な塩分摂取が、水分補給の観点からも有効とされる。脂肪分が少ないため消化吸収に優れ、食欲が落ちる時期でもおなかに優しく、手軽に栄養を補給できる。
湯引きに適したハモのサイズは体長70~80㌢、重さは700~1000㌘のものが食べ頃とされる。ハモすきなどに使用する際は1500㌘程度の大きめのものが適しているという。
夏のイメージが強いハモであるが、9月から11月にかけては「名残ハモ」や「落ちハモ」と呼ばれ、再び旬を迎える。産卵期を終え、秋に備えてハモの食欲が増し、冬に向け栄養をつけることで、弾力のある身になり甘みが増す。その時期に旬を迎えるのがマツタケ。相性が良く土瓶蒸しなどにされた通称「ハモマツ」は絶品と称される。
それぞれの時期に適した味わい方で、健康増進に役立てたい。(次田尚弘/和歌山市)


