学校以外の学びの場 杉山さんが訪問型不登校支援

不登校の子どもやその家族を支えようと、和歌山市の元小学校教諭・杉山学さん(39)は4月、訪問型の不登校支援事業「寺子屋杉山(家庭訪問型伴走パートナー)」を立ち上げた。学校に戻すことだけが目的ではなく、一人ひとりの子どもに寄り添いながら「生きる力」を育む新たな支援の形を目指す。(写真は杉山さん提供)

杉山さんは新宮市出身。大学卒業後、一般企業で営業職などを経験した。その後、教員免許を取得。県立日高高校中津分校の野球部寮舎監を経て小学校教諭となった。10年間にわたり教壇に立つ中で、不登校の子どもたちやその保護者が抱える悩みに数多く向き合ってきた。しかし学校現場では、教員が一人の児童に十分な時間を割くことは難しく「学校に来てくれないとサポートしてあげられないというもどかしさを感じていた。もっと一人ひとりに寄り添いたいという思いが強くなった」と振り返る。
現在は子どもの自宅を訪問し、学習支援や話し相手になるなど、それぞれの状況に応じたサポートを行う。「不登校は決して人生の遅れではない。学校に行けない時間を、その子の将来につながる時間に変えたい。社会で生きていく力を育てることが大切」と話す。不登校は子ども本人だけでなく、保護者にも大きな負担を与えるとし、「子どもが家にいることで仕事を休まざるを得なくなるケースもある。訪問支援を通じて、保護者の方が少しでも安心して自分の時間を持てるような存在を目指したい」と話す。
また、3年前から、自然体験イベントも開催。焼き芋作りや沢登り、昆虫採集など、学校ではあまりできない活動を通し、子どもたちが自然や地域の人と触れ合う機会を提供している。先日は田植えの体験会を開き、子ども30人とその親20人が参加。泥だらけになりながら取り組む子どもたちと共に保護者も笑顔で楽しんだという。「(不登校になる)子どもだけでなく、保護者も疲弊している。イベントを通じて親同士がつながり、ほっとできる場所にもなれば」と杉山さん。学校に行けるかどうかにかかわらず、一緒に楽しめる居場所づくりを目指しているという。
今後は、自然体験活動を続けながら、SNSなどを使って不登校支援事業の認知拡大にも力を入れる。「困ったときの選択肢の一つになれたら。子どもたちが自分らしく成長できるきっかけをつくっていきたい。少しでも興味をお持ちの方は連絡お待ちしています」と話している。
詳細は杉山さんのインスタグラムを確認。無料体験も実施する。問い合わせは同アカウントのダイレクトメッセージかメール(pancyo.47@gmail.com)で。


