戦いの構図定まらず 和歌山市長選

任期満了に伴う和歌山市長選(8月2日告示、9日投開票)の告示が3日後に迫っている。3期目の尾花正啓氏(73)が今期限りでの退任を明言し、これまでに立候補を表明した新人5人と元職1人が出そろったのは2週間前。7月後半になって各陣営が決起集会を開くなど、前哨戦は急速に慌ただしくなっているが、新たに出馬の構えを見せる陣営もあり、直前になっても戦いの構図が定まり切らない異例の状況となっている。
これまでに立候補を表明したのは、神職の福井清光氏(57)、元市長の旅田卓宗氏(81)、前市議の浜田真輔氏(64)、県議の尾﨑太郎氏(61)、県議の片桐章浩氏(64)、市議の芝本和己氏(58)の6人。このうち福井氏は、24日に開かれた立候補予定者の公開討論会で「立候補しないかもしれない」と発言し、出馬は不透明となっている。さらに28日には、新たに会社役員の男性(24)が市選挙管理委員会に立候補の事前審査に訪れている。
3月2日の市議会代表質問で尾花市長が不出馬を明言して以降、市長選への動きは活発化し、5月21日の立候補予定者説明会には10陣営が出席した。主要政党も候補の擁立や推薦に向けて動いたが、各党とも自主投票とみられる。
自民党県連は推薦候補を公募し、党所属の浜田氏と尾﨑氏の2人が最終選考に残ったが、「大きな優劣を見いだすことができなかった。一方に推薦を出すことで、かえって大きな分裂を招くことになる」などとして、保守分裂を避ける形で自主投票を決めた。
片桐氏が県議選で支援を受けてきた連合和歌山も自主投票の方針を決定し、連合を最大の支持団体とする国民民主、立憲民主の両党も同様の判断となった。
国政で連立政権を組んでいた時代は自民とそろって尾花氏を支援してきた公明党も、特定候補の推薦を見送ったことを明らかにした。
6人の中で最も出馬表明が遅かった芝本氏は、自民をはじめ保守系市議らによる最大会派「創和クラブ」に所属し、得票への影響を懸念する他陣営もある。
旅田氏は中高年層に知名度が高く、市内各地で辻立ちを続け、SNSで政策を発信するなど独自の活動をしている。
各党の支持層や組織票の動きは不透明で、混戦模様の市長選。真夏の決戦のスタートが迫る。


