わかやま生協が合併へ 大阪いずみと来年4月

わかやま市民生活協同組合(中井勝也理事長)は4日、和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で臨時総代会を開き、大阪いずみ市民生活協同組合(堺市)との合併を決めた。合併後の新名称は「コープここいろ」。本部を堺市に置く。
物価高や金利上昇、人手不足に伴う人件費増、建築・システム関連のコスト増など、経営環境の厳しさが増す中で、経営基盤を強化することが狙い。
わかやま生協は1980年に180世帯の組合員で創立。現在は県内全域で組合員数10万人超、供給高143億円。一方、大阪府南部25市町村を事業エリアとするいずみ生協の組合員数は57万5000人、供給高は1065億円。
冒頭のあいさつで、中井理事長は「形は変われど現在の情勢と本質的には変わらない。相互扶助の精神に基づき地域に根差し、消費者の暮らしを守る誓いは普遍」と強調。2年にわたり協議を進めてきた経緯を振り返り、「未来の和歌山の暮らしに生協がしっかりと根付くためにも、積極的な参加と協力を」と呼びかけた。
合併は来年4月1日付。手続き上は大阪いずみ市民生協を存続法人、わかやま市民生協を解散法人とするが、出資金(1口1000円)は引き継がれ、本年度の出資配当に代わる「合併交付金」を支払う方針。両生協合算の財務状況は総資産約1079億円、純資産約863億円を有する安定した基盤が示された。2029年度には総事業高約1362億円、経常余剰率4%以上を目指し、AI活用や物流・ITへの投資を進める計画という。
中井理事長は、食の安全確保や地域特産品の品ぞろえ強化、声が届く組織体制づくりに言及し、地域密着の拠点整備を継続する考えを示した。
また紙媒体の案内を残しつつ利便性の高いアプリ活用を進めることや、職員が働きやすい環境整備、オンラインも活用した交流機会の拡大にもふれた。来春には泉南地域と和歌山市の宇須地域で各1店舗の出店を予定していることも報告され、和歌山の隅々まで地域に根差した活動の展開を誓った。


