リユース制服で支援 KAKAYA販売フェア

着なくなった学生服を再利用し、必要な家庭に安価で提供する「制服リユースSHOP KAKAYA(かかや)」を運営するNPO法人はぐくみ(和歌山県和歌山市東高松、木野歩美理事長)は、需要が増える進学・進級シーズンを迎え、同市中の南海和歌山大学前駅ビル「エスタシオン」1階で販売フェアを開いている。

制服は、学校を卒業したり、サイズが合わなくなったりすると、家の中でしまわれたままになりがち。子どもの成長に応じて短期間で買い替えが必要になることも多く、負担になっている家庭は少なくない。

木野理事長は、子育て家庭の支援や、リユース作業を通じた高齢者の社会参加などに役立てようと、2019年12月から学校や企業に協力を呼び掛け、和歌山市内の高校を中心に、制服や体操服、柔道着などの回収を開始。20年12月に同NPOを立ち上げ、リユースショップの運営を始めた。

現在、学校によって数やサイズのそろい具合は違うが、市内の県立高校8校、私立4校、市立和歌山、那賀、粉河、貴志川、海南各校などの制服約1300着が集まっている。

11日に公立高校入試が始まり、19日の合格発表にかけて問い合わせが増えてくるのを見越し、販売の準備が続いている。刺しゅうを外す作業などはデイサービスを利用する高齢者らに依頼。ホックやボタンの付け替え、補修、クリーニングなどをした制服は、新しい持ち主を待っている。

価格は通常の半額以下で、木野理事長は「子どもはすぐに大きくなるので、いつ着られなくなるか分かりません。洗い替えや2着目、3着目などに利用してもらえたら」と話している。

販売フェアは5月末まで。平日午後3時~6時、土・日曜午前10時~午後5時の予約制。予約、問い合わせは同NPO(℡080・6114・9578、メール)。

制服の回収も受け付け中。きのくに信用金庫の協力で、4月30日まで、本店と和歌山、堀止、六十谷、岩出、内海各支店に回収ボックスを設置している。

 

新しい持ち主を待つリユース制服の前で木野理事長