地域に貢献 精華学園が子育てひろばに寄贈

精華学園高校和歌山校(和歌山市友田町)の生徒らは12日、市役所を訪れ、市が運営する地域の子育てひろばで活用してもらおうと、絵本9冊と音楽CD2枚、手形用スタンプ1台を寄贈した。

寄贈は「地域に貢献したい」という生徒の思いからスタートしたプロジェクトの一環。同校によると、当初は車いす1台の寄贈が目標だったが、同市の秘書課に問い合わせたところ、子育てひろばで活用できる物品が必要と知り、今回の寄贈につながったという。

寄贈品を購入するため、先月和歌山城公園砂の丸広場で開かれた「ピヨピヨフリーマーケット」への出店を決め、生徒らが豆からひいたドリップコーヒーをメインに販売し、寄贈する物品購入にかかる収益を上げた。

この日、市長室で行われた感謝状贈呈式には、同校をはじめ通信制高校や学習塾、職業訓練校、カルチャー教室などを運営するKADONO EDUCATIONAL GROUPの角野寛典代表、同校の林秀晃校舎長、山田斉教務主任、生徒ら4人が出席。

式の冒頭で、尾花正啓市長は「温かい気持ちを支援に生かしていきたい」と感謝の意を伝え、角野代表は「社会貢献したいという気持ちからチャレンジした生徒らにとって、学ぶことも多く、一生忘れられない思い出となった」と話した。

生徒を代表し、同校3年生の岸本日向さんが「子どもたちのために役立ててください」とあいさつし、出席した4人の生徒が一人ずつ尾花市長に寄贈品を手渡した。

岸本さんは「自分たちの頑張りが形になってとてもうれしい」と笑顔で話し、尾花市長は「青春の思い出を残しながら、今後社会に出ても、役立つ社会貢献を続けてもらいたい」と呼び掛けた。

寄贈品は、コミュニティセンターなど市内7会場で実施している「子育てひろば」で活用される。

尾花市長を囲み寄贈品と感謝状を手にする皆さん

尾花市長を囲み寄贈品と感謝状を手にする皆さん