1・06倍に上昇 3月県内の有効求人倍率

3月の和歌山県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・06㌽上昇の1・06倍となった。求人が求職を上回ったものの、前年より求人が少ない傾向は続いており、和歌山労働局は「求人が弱含んでおり、厳しさがみられる。新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に、引き続き注意する必要がある」と雇用情勢の判断を据え置いた。

近畿の有効求人倍率は1・05倍(前月比0・01㌽低下)、全国は1・10倍(同0・01㌽上昇)。

2020年度平均の県内の有効求人倍率は1・00倍(前年度比0・36㌽低下)だった。

3月の県内の新規求人(原数値)は前年同月比10・8%増の6174人で15カ月ぶりの増加。有効求人(季節調整値)は前月比4・5%増の1万5745人で、2カ月ぶりの増加となった。

新規求人を産業別にみると、前年同月に比べ増加したのは宿泊・飲食サービス業(253人増)、建設業(121人増)、サービス業(117人増)など。卸売・小売業(105人減)、公務・その他(49人減)などで減少した。

3月の求人は前半に多く、第4波とみられる感染が再拡大した下旬以降は少なくなっており、今後再び情勢が悪化する可能性もある。

新規求職者(原数値)は前年同月比7・3%増の3515人で2カ月連続の増加。有効求職者(季節調整値)は前月比1・6%減の1万4827人で3カ月連続の減少となった。新規求職者(パート含む常用、原数値)のうち在職者は983人、離職者は2066人。正社員について(いずれも原数値)は、有効求人倍率は0・79倍で、前年同月比0・04㌽低下。有効求人は同4・7%増の7061人、有効求職者は同9・2%増の8905人となった。