時短要請は31日解除 外出自粛は当面継続へ
仁坂吉伸和歌山県知事は28日、新型コロナウイルス感染防止対策で実施中の、和歌山市内の飲食店に対する午後9時までの営業時間短縮要請を31日で解除すると発表した。同日までとしていた県民への不要不急の外出自粛要請は当面継続するが、県内の感染者数などの状況がさらに改善すれば、再延長された大阪府などへの緊急事態宣言の期限、6月20日以前の解除もあり得るとしている。
和歌山市内の飲食店に対する時短要請は、大阪府などの感染拡大地域から深夜に人が流入することを阻止する予防的な措置として4月22日に開始した。
新型コロナ対策の特別措置法に基づく協力金の対象となっているが、県内より影響が深刻な地域がある中、政府は予防的な時短要請の継続に否定的な見解を示したという。要請前から市内飲食店の深夜の客数は減っており、仁坂知事は「もうちょっと(要請を)続けてもいいかなという思いはあるが、元々あまり実態がなかった。政府としては継続する合理性がなくなってきている」と理解を示した。
要請の効果については、「夜中の営業で感染が起こったとは聞いていない。この政策で一気に変わったというものではないが、さらに感染が防げた」と述べた。
また、学校の部活動の制限は6月1日から一部を緩和する。練習試合や合同練習はこれまで、県内外ともに禁止としてきたが、県外の学校との実施のみを禁止し、その他の活動は感染防止対策を充分に講じた上で実施できるようにする。
高齢者施設などの職員を対象とする抗原検査の実施も緩和し、現在の毎週1回実施を、6月7日からは体調に不安のある職員に随時行うよう変更する。