いざ新人戦 貴志川と紀北農芸連合チーム
第103回全国高校野球選手権和歌山県大会で、和歌山北と打ち合いの末に敗れた貴志川高校。同大会で12人の3年生が引退し、2年生3人のみが残った。14日に始まる新人戦からは、紀北農芸高校の2年生4人、1年生3人が加わり、計10人の連合チームとして、初めての公式戦に臨む。
同チームを率いる貴志川高校の秦野俊哉監督は「単独チームとして出場するのが当たり前だったので悔しさがある半面、出られる喜びもあって何とも言えない気持ち」としながら、新チーム一丸となり、今ある環境の中で全力を尽くす。
連合チームとなったことで、これまで貴志川高校でショートの笠松亜寿(あーす)が捕手を務め、紀北農芸高校の有田醒司とバッテリーを組む。2人は同じ保育所に通い、小学校は離れたが、中学校で同級生に。別々の高校に進学し、「まさか同じチームでバッテリーを組むことになるとは」と驚きつつも、互いに顔を見合わせ、「最高にうれしい」と喜び合った。
チームの目標は、まず1勝。投手の有田は「和歌山にはいいピッチャーが多いので、そこに食い込んでいけるようにスピードや変化球の変化量などを課題に練習を重ねていきたい」、捕手の笠松は「一番、みんなを見ているのはキャッチャーなので、ピッチャーを含めみんなを引っ張っていきたい」と意気込んでいる。
高校から野球を始めた紀北農芸高校の木野皓清も「打って塁に出たい」との強い思いで日々練習に励んでおり、チーム一丸となって、まずは1勝をつかみにいく。「限られた時間の中で、当たり前のことをきっちりやろう」と選手らに呼び掛ける秦野監督は、「今後連合チームが増えていく中で、いい見本として成功例を見せたい」と笑顔で話している。