コロナ対策関連 和歌山市が12億円補正予算

和歌山市は6日、新型コロナウイルス感染症対策として、総額約12億3490万円の一般会計補正予算案を追加発表した。7日開会の9月定例市議会に提案した。

「事業者支援金給付事業」に約8億円を計上。新型コロナウイルス感染症の影響で、7~9月のいずれか1カ月の売り上げが前年か前々年比で30%以上減少している同市内の事業者(飲食業、宿泊業、卸売業、小売業などのサービス業、食品や地場産業などの製造業)に対し、事業の継続を支援するため、最大60万円(従業員の規模に応じて15万~60万円)の支援金を給付する。6日の定例会見で尾花正啓市長は「影響を受けている事業者は多岐にわたっているので、県の支援との相乗効果を発揮したい」と話した。

この他、「中小企業サポート補助金事業の拡充」として約1200万円を充てる。職場で抗原簡易キットを購入する経費に対し、4万円(補助率2分の1)を上限に補助するもので、対象期間は9月1日から来年1月31日まで。一般の事業所でクラスターが多く発生している現状を受け、早期発見につなげようと、これまで同補助金の対象ではなかった消耗品の同キットへの対応を決めた。

「救急高度化等推進整備事業」では、コロナ禍で出動回数が増えている救急車内などの消毒を迅速に行い、次の出動に備えられるよう、オゾンガス発生装置を更新。救急搬送時の感染防止に努める他、新たに自動心臓マッサージシステムを導入し、救急隊員の感染リスクを軽減するとともに、救急活動の効率化を図る。

その他、ステイホーム時間が増加している生徒の自宅学習を豊かにするため、小中学校1校当たり500~1500冊の図書を購入する「学校図書館図書充実事業」(1億3500万円)や、同市に本社を有する乗り合いバスや貸し切りバス、地域鉄道、フェリー事業者に対し、奨励金を交付する「地域公共交通運行継続奨励金事業」(2330万円)、「新型コロナウイルスささえ愛基金」を活用し、コロナワクチン個別接種に協力した医療機関に慰労金を贈る(7300万円)などの事業が追加された。