和市にIT企業がオフィス設置へ 進出協定

サーバーやネットワーク機器の構築・運用などの業務を手掛ける㈱IACソリューションズ(東京都新宿区・木村邦裕代表取締役)が和歌山市に新オフィスを開設するのにあたり6日、県と同市の3者で進出協定を結んだ。新オフィスは10月から操業予定。

同社は2013年に創業したIT企業で、官公庁や大手企業などのソフトウエアシステムを提案から設計・開発・運用管理保守まで一括して請け負っている。近年は地方での雇用創出と地元企業へのITコンサルティングに取り組むため、地方への拠点整備を進めており、佐賀県伊万里市と2018年12月に協定を結んだのに続き、今回が2例目となる。

2019年、県から企業誘致の打診があり、同市を視察した木村代表取締役が進出を決めた。昨年ごろから創業開始を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ことし10月のスタートとなった。

同日、県庁の知事室で行われた調印式には、木村代表取締役と仁坂吉伸知事、尾花正啓市長が出席。それぞれ協定書に署名を交わした。

仁坂知事は「和歌山のいろいろな良いところをうまく活用していってもらえれば」と話し、尾花市長は「立地を決めていただきうれしく思う。市に欲しいと思っていた分野だ」と歓迎した。木村代表取締役は「可能性が非常に高い場所。地元企業とのコラボレーションや人材の育成も手掛けられたら」と意気込みを話した。

同社の和歌山オフィスは、同市役所に隣接した九番丁MGビルに開設し、従業員2人からスタートする。3年間で9人を雇用する予定で、県出身者の採用も積極的に行っていくという。今後はシステム開発業務を行いつつ、地元企業とのビジネス協業を目指していく。

 

協定書を手に(左から)仁坂知事、木村代表取締役、尾花市長