40年のありがとう 和歌山マクドナルド物語

商店街のにぎわいと共に

八木茂オーナー

京都府出身。大学を卒業後、マクドナルドに直営社員として入社。その後17年間、店長や本社本部のスタッフ、営業管理者を経て1993年に独立。フランチャイズのオーナーとしてぶらくり丁店を経営することとなった。

同店は和歌山市駅前店に続き、同市の2号店として1981年12月25日に商店街入口にオープン。2階に80席、1階に10席を設け、土日は常に行列になりにぎわった。93年に経営を任され、以後17年間、ぶらくり丁の玄関口として、地域の店舗と共に商店街を盛り上げた。2010年4月、同店は惜しまれつつ28年間の幕を閉じた。

「土日や夏休みは学生さんらであふれていた。外に並ぶ自転車の数がとにかくすごかった」と振り返る。ピーク時は2階の全席が埋まり、トレーにハンバーガーやポテトを乗せ、席が空くのを待つ客らが、1階入口まで列を並んでいた。「並んで待っていただくのが申し訳なかった。食べている方にも相席をお願いするなど、毎週土日が冷や汗ものだった」と懐かしむ。

当時、同店でアルバイトをしていた高校生が、大人になり、結婚出産を経て親子で同店に来店したこともあったという。「アルバイトを辞めた後も子どもを連れ、お店に食べに来てくれることがありがたかった」。また、八木代表が同店に携わった93年から今も勤務しているスタッフがいるという。現在は紀三井寺店に在籍。「28年もの間、従業員と長く一緒に仕事ができてうれしい」と話す。

「独立して28年。マクドナルドの看板は大きいと実感した。良いとき、悪いときいろんなことがあった。スタッフ、お客さまと共に歩んでこられたことに本当に感謝している」と笑顔で話している。

多くの人に愛されたぶらくり丁店

 


プロフィル
八木茂(66)
【運営店舗】紀三井寺店▽和歌山宮街道店▽24号四箇郷店▽和歌山イズミヤ店