昔ながらの味わい「四季のジャム」

前号では、三宝柑を使った乾燥ゼリーで信州銘菓の「みすゞ飴」を取り上げた。今週も同店が販売する三宝柑を使った商品「四季のジャム」を紹介したい。
四季のジャムは、四季折々の国産果実を完熟で収穫し手作りされたもの。昭和初期から販売が始まり、長野県下に現存するジャム製造メーカーとして屈指の歴史を持つという。長野県産のイチゴやブルーベリー、すもも、ぶどうなどを使い、実に20種類を超えるジャムを製造。三宝柑はその種類の一つで、ジャムタイプとマーマレードタイプが販売されている。
使用されている三宝柑は和歌山県田辺市で1月中旬から2月上旬にかけて収穫されたもの。販売は収穫期に限らず通年。内容量は160㌘入りのSサイズから580㌘入りのLサイズまで3種類。Lサイズは大容量でお得感がある。
味は三宝柑本来の柑橘(かんきつ)風味が口いっぱいに広がり、甘過ぎず、苦みはほとんど感じられない。ジャム作りは果実の廃物利用であってはならないという飯島商店の信念と、上白糖よりも高純度な最高級の白双糖を使用するというこだわり。昔ながらの製法を守り糖度60%以上という市場では珍しい高糖度のジャムに作り上げられていることも、その味に強く関係している。
三宝柑の他にも、和歌山県産のバレンシアオレンジや、南高梅を使ったジャムもあり、紀州の味わいが凝縮された製品がたくさん。同店のウェブサイトから通信販売で購入可能。筆者はこのジャムと出合ってから朝食で必ず食べるようにしている。4人家族だがLサイズを20日余りで食べてしまう勢い。91歳の祖父も食欲が増すと喜んで食べる。
高品質で昔ながらの安心できる味。ぜひご賞味いただきたい。
(次田尚弘/上田市)