安定的な給水へ 下佐々浄水場で安全祈願祭

施設の老朽化に伴い、紀美野町が再整備を進めている下佐々浄水場の安全祈願祭が9月30日、同浄水場で行われた。

同浄水場は1972年に完成。貴志川の河川水を原水とし、敷地面積約3000平方㍍に、砂でろ過する緩速ろ過方式のろ過池(10㍍×20㍍)3基を備え、4200人の町民に給水している。施設の老朽化や大規模地震、集中豪雨などの災害に備えた改築が望まれていた。新浄水場はコンパクトで浄水能力を向上させるため急速ろ過方式を取り入れる。

今回の工事では給水を止めず、1年目は、敷地内に急速ろ過方式のろ過機3機を新設し、給水を急速ろ過システムに移行した後、緩速ろ過池を取り壊す。2年目には薬品沈殿池や浄水処理棟、管理棟を新設、3年目は排水池や導入ポンプなどの建設を予定している。

さらに自家発電設備、遠隔監理システムを導入し、同施設の管理棟で町内6カ所にある浄水場を管理でき、職員の作業効率アップも期待される。

安全祈願祭には町役場や町議会議員など関係者ら約20人が出席。小川裕康町長は「災害にも強い新しい浄水場により、住民の皆さまに安心安全で安定的においしいお水を供給していきたい」と述べ、同町の野上八幡宮の薮洋平宮司が祝詞奏上や四方祓いの儀などを行った。

工事設計・監理は㈱潮技術コンサルタント(代表取締役・武田康夫)、施工は一般競争入札で決まった㈱フソウが行う。着工は10月中旬を予定している。

 

くわ入れをする小川裕康町長