コロナ禍でも熱気 衆院選、各陣営初日の動き

コロナ禍で迎えた初の総選挙は、選挙活動の手法にも変化をもたらしている。マスク着用で演説をする候補者も多く、握手をグータッチに変えたり、大規模な集会は控えたり、感染予防への配慮がにじむ。それでも各陣営の熱気、有権者への懸命な訴えはコロナ禍前と変わらない。和歌山1・2区各候補の出陣式と初日の動きを追った。

【1区】

岸本周平候補は和歌山市広瀬中ノ丁の後援会事務所近くで出陣式に臨み、約500人(陣営発表、以下同じ)の支援者から激励を受けた。長年の活動でおなじみの黄色のポロシャツ、ジャンパー姿で、今回も、のぼりを立てた自転車にハンドマイクを積み込み、各地の街頭で演説や立礼をする独自のスタイルを貫く。選挙カーに続いて軽快にこぎ出すと、支援者から「頑張って」の声が飛んだ。

門博文候補は出陣式をJR和歌山駅前で行い、支援者約500人が集まった。仁坂吉伸知事や尾花正啓和歌山市長、自民の山下直也県連幹事長、鶴保庸介参院議員、連立を組む公明の議員らから激励を受けた門候補は、選挙カーで街宣に出発。初日は、和歌浦や西脇など市内各地区を回り、県庁や市役所前などでは街頭に立ち、政治やふるさとに対する自身の思いなどを有権者に訴えた。

【2区】

遠西愛美候補が出陣式に選んだのは、百合山を背景に子どもたちの声が聞こえる、紀の川沿いの自然豊かな公園の一画(紀の川市上野)。自身の母親が見守る中、無事に第一声を届けた。その後、徳島から駆け付けた支援者と共に、選挙区内のポスター貼りに出発。SNSを中心に選挙活動を行っていく予定で、25~29日にかけて、SNSで募集した困り事を一緒に解決していくライブ配信を行う。

石田真敏候補は海南市黒江の中言神社で必勝を祈願し、8期目の勝利に向けて気持ちを高めた。第一声はJR海南駅前で上げ、支援者ら約300人が見守る中、マイクを両手で持ち、力強く主張を訴えた後は「頑張ろうコール」で高々と右手を上げた。集まった人々に感謝し、選挙カーから手を振りながら街宣に出発。コロナ対策のため集会などは行わず、街頭演説を中心に支持を訴える。

藤井幹雄候補は、「立憲ブルー」のスニーカーを履き、岩出市高瀬の空き地に集まった約50人の支援者を前に、正直な政治と明るい光で地域を照らすことを誓った。一人ひとりと笑顔でグータッチし、選挙カーに乗り込むと、大きく手を振って選挙区内の遊説へと出発。午後には地元かつらぎ町の住民に向けた出陣式も開いた。その後も休むことなく選挙カーを走らせ、支持を訴えた。

所順子候補はかつらぎ町佐野の選挙事務所駐車場で出陣式を行い、約30人が集まった。支援者や維新のスタッフらに激励を受けて選挙カーに乗り込んだ所候補は、街宣活動に出発した。初日は高野山方面へ向かい、演説会を行った後、九度山町や橋本市内各所を回った。自筆のタスキを掛け、選挙カーの看板やポスターは紫やピンク色など鮮やかな配色。自分らしいスタイルでアピールした。