政権選択きょう投票 県内10陣営に審判

第49回衆院選は31日に投票が行われ、即日開票される。和歌山県内3小選挙区に立候補した計10陣営による熱戦は30日限りとなり、各候補は最後の票の上積みへ、懸命なラストスパートを繰り広げた。自民・公明の連立政権継続か、野党共闘による新たな枠組みの政権を望むのか。世界的な危機が続く新型コロナウイルス対策や、経済、国民生活の立て直しなどが争点となった総選挙に、有権者の審判が下る。

県内の候補者の顔ぶれは届け出順に、和歌山1区が国民民主前職の岸本周平氏(65)、自民前職の門博文氏(56)の2人。2区が「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」新人の遠西愛美氏(37)、自民前職の石田真敏氏(69)、立憲民主新人の藤井幹雄氏(60)、日本維新の会新人の所順子氏(72)の4人。3区が新党くにもり新人の本間奈々氏(52)、自民前職の二階俊博氏(82)、共産新人の畑野良弘氏(61)、無所属新人の根来英樹氏(51)の4人。

前回衆院選(2017年10月)の投票率は1区が47・27%、2区が52・89%。今回は、候補者調整など野党共闘がこれまでで最も進み、岸田政権が誕生するなど新たな局面で迎えた総選挙だが、投票率が上がるとみている陣営は少ない。

各市町村選挙管理委員会は30日、投票所の設営など準備を済ませ、投開票を待つばかりとなった。和歌山市の広瀬小学校体育館でも市職員が記入台や投票箱などを設置した。

投票は31日午前7時~午後8時、県内822カ所(うち606カ所は閉所時間を繰り上げ)で行われる。開票作業は午後8時から各市町村の開票所で順次始まり、同日深夜には選挙区の大勢が判明する。開票終了は、最も遅い和歌山市で小選挙区が翌11月1日午前0時半ごろ、比例区が同1時25分ごろの予定となっている。

 


 

投票箱を設置する和歌山市職員(市立広瀬小学校)

 

期日前投票微増 前回比1・02倍

県選挙管理委員会は衆院選(31日投開票)の公示日翌日の20日から投票日2日前の29日までの10日間の期日前投票の状況を発表した。投票者数は県全体で15万7482人で、前回衆院選(2017年10月)の同時期比1・02倍の微増。和歌山市では増加しているが、他の市町村は微増か減少となっている。

本紙エリア各市町と県内小選挙区別の状況は次の通り。かっこ内は前回比。

和歌山市5万8862人(1・21倍)▽海南市7360人(0・86倍)▽紀の川市1万1532人(1・04倍)▽岩出市6167人(0・99倍)▽紀美野町1809人(0・98倍)

和歌山1区=和歌山市と同じ▽2区=4万4502人(0・98倍)▽3区=5万4118人(0・91倍)