1区は岸本さん5選 2・3区は自民が制す
第49回衆院選は10月31日に投票、即日開票された。和歌山1区は国民民主前職の岸本周平さん(65)が自民前職の門博文さん(56)を4回連続で退け、5選。2区は自民前職の石田真敏さん(69)が8回目、3区は自民前職の二階俊博さん(82)が13回目の当選を果たした。県全体の投票率は前回より5・28ポイント高い58・24%だった。
今回は、衆院解散から投票日までわずか17日という戦後最短の日程での政治決戦。コロナ禍で初の総選挙を迎えたことに加え、維新とNHK党を除く野党による共闘がかつてなく進み、和歌山1区をはじめ各地の選挙区が候補者調整によって与野党一騎打ちの構図に持ち込まれるなど、大きな変化を伴う選挙戦となったが、有権者の関心の高まりは限定的にとどまった。
1区の岸本さんは門さんとの4回目の対決を、過去最大となる4万票以上の差をつけて制した。共産が初めて独自候補を立てず、維新も直前で候補擁立を見送ったことから、政権への批判票は岸本さんに集中し、政権与党の強みを生かした地域貢献を訴えた門さんは、劣勢を挽回できなかった。
2・3区は、強固な地盤を持つ元総務相の石田さん、自民党幹事長を務めた二階さんのベテラン2人が安定した戦いで他候補を寄せ付けなかった。比例区は、公明前職の浮島智子さん(58)が4回目の当選を果たした。