標語や映画通じて考える 海南で人権フェス
さまざまな人権問題を考える機会として、海南市下津町の市民交流センターで「かいなん人権フェスティバル2021」が開かれた。
同市人権尊重推進協議会(田中康雄会長)と同市、市教育委員会などが共催。神出政巳市長や各地区人権尊重推進委員会、地域の人ら約100人が参加した。
21年度の人権推進テーマは「高齢者の人権」。かいなん人権標語コンテスト入賞者表彰や、18年ミラノ国際映画祭で高い評価を受けた「ばあばは、だいじょうぶ」の上映があった。
神出市長は「海南市でも高齢化が進む。本日上映される作品を通してさまざまなことを感じ取ってもらい、人権問題についての意識や感性の高まりの助長として有意義なものになれば」と述べた。
同市内の小中高生と一般人を対象にした人権標語コンテストには、1483点の作品が応募。この日、入賞者表彰があり9人が選ばれ、壇上で神出市長から表彰状が手渡された。
上映作品は、認知症になった祖母(冨士眞奈美)の姿を同居する小学生の男の子、翼(寺田心)の視点から描いた物語。最年少で主演男優賞に寺田さんが、最優秀監督賞にジャッキー・ウーさんが選ばれ話題となった作品。
同センター内の下津図書館では高齢者の人権をテーマにした特設コーナーを設置。同センターエントランスと展示室の特設会場では、人権擁護委員による人権相談や人権標語、啓発ポスターなどの展示もあった。