無災害記録9500日達成 花王和佐グループ
和歌山市下和佐の花王㈱和歌山工場和佐グループが、労働安全無災害記録9500日を達成。このほど同工場で表彰式が行われ、次の目標の1万日に向けて決意を新たにした。
同グループは障害者の自立支援などに向け、県と花王、社会福祉法人の3者で締結した協定を元に1993年4月、社会福祉法人スミや「和佐福祉工場」として操業を開始。2020年に花王が譲り受け、和歌山工場の一組織として新たなスタートを切った。現在は聴覚や下半身に障害のある人ら21人を含む26人が働いており、花王製品の充填(じゅうてん)の他、歯磨きや旅行用のミニボトルをセットする作業を行っている。
同工場では、安全装置の設置や台車の積載段数制限をルール化するなど現場の安全対策を徹底。1995年12月以降、約26年間労働無災害記録を伸ばし続け、9500日を達成した。
表彰式には、同工場の従業員や関係者ら約30人が出席。花王和歌山工場の山口浩明工場長(60)が「26年間にわたって無災害記録をあげられたことは、他の模範」と感謝し「今後も危機感を持ち、安全衛生活動に取り組んでいただきたい」と激励。表彰状と新たな目標「10000」の数字を表示した掲示板を贈った。
同工場の松崎寿哉さんが代表し「全員で日々の安全衛生活動を徹底し、次の目標の1万日に向け頑張っていく」と安全宣言。最後に全員で安全憲章を唱え、さらなる安全安心な職場づくりを誓った。
山口工場長は、同規模の施設で無災害記録9500日達成は全国でもあまりないのではと話し「一人ひとり安全意識がとても高い。われわれも見習うところ。絶対に1万日をやってくれると思う」と期待を寄せた。